フィットネス向け動画配信プラットフォーム構築事例
LIVEとVODを統合し、拡張性・運用性・コスト最適化を実現したオンラインレッスンプラットフォーム
はじめに
オンラインフィットネスの普及が加速し、スタジオレッスンと自宅トレーニングを組み合わせたハイブリッド型サービスは、今や多くの事業者にとって新しい成長の柱となっています。ユーザは、スタジオの臨場感を自宅でも体験したいというニーズを持ち、事業者はフィットネス 動画配信を活用した新たな収益モデルを模索しています。
一方、オンラインレッスンを継続的に運営するには、動画配信コストの最適化、運用負荷の軽減、スタジオ拡大に対応できる拡張性、柔軟な料金体系、安定した配信品質など、多様な課題が存在します。
本記事では、フィットネス企業向けに、専用BIKEと連動したタブレットアプリとオンラインレッスンを提供するための動画配信プラットフォームを、OTTcloudsを基盤としてゼロから構築した事例をご紹介します。既存配信ベンダーからのリプレイスを通じ、複雑で高コストな配信運用から脱却し、将来の事業拡大に耐える新基盤を実現したプロジェクトです。
プロジェクトの背景
クライアントは、スタジオレッスンとオンラインサービスを組み合わせた「Fitness & Wellbeing」領域で事業を展開しているフィットネスブランドです。ユーザはタブレット付きの専用BIKEを自宅に設置し、VODやLIVEレッスンにアクセスできる仕組みを利用していました。
しかし、既存システムはサービスの成長に応じた拡張性や柔軟性に問題があり、新しいレッスン形式の追加、スタジオの増設、料金プランの見直しが快適に進められない状態でした。今後数年かけてオンラインレッスンをより強化していく計画を立てる中、基盤となる配信プラットフォームの刷新が必要とされていました。
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導入前の課題
月に「10回まで」LIVEできる固定プランと、事前連絡が必要な手動配信オペレーション
既存の動画配信サービスでは、高額な月額料金で「月10回まで」LIVE配信ができるプランを採用していました。しかし、10回を超える場合は追加料金が発生し、コストが読みにくく、レッスン数を増やしにくい状況でした。
さらに、LIVE配信を開始する際には、
- オペレーターがベンダーに事前連絡
- ベンダー側が手動でLIVEサーバを起動
というフローが必須で、毎回の配信前に手作業が発生していました。
この仕組みでは、
- 急なレッスン変更に対応しづらい
- 配信トラブル時の復旧が遅れる
- 配信本数を増やすほど運用負荷が増大
など、多くの課題を抱えていました。
店舗・スタジオ拡大への対応が困難
フィットネス事業は成長に伴いスタジオ数が増えますが、既存システムはスタジオ追加時に柔軟な拡張が難しく、設定変更やカスタマイズも複雑でした。
- 変更のたびに開発作業が必要
- 新スタジオ追加のスピードが事業の計画に追いつかない
- 店舗による配信条件の違いを管理しづらい
これらは、オンラインレッスン事業を長期的に拡大するうえで大きな障害となっていました。
視聴権限・料金体系の柔軟性不足
フィットネスサービスでは、無料・サブスク対象・期間限定・単品チケットなど、多様な料金体系を組み合わせる必要があります。しかし既存システムは、こうした柔軟な視聴権限管理に対応しておらず、新プランの企画やキャンペーン展開が制約されていました。
タブレットアプリの改善が困難でUXに課題
既存タブレットアプリは改修が困難で、UIの改善、新しい機能追加、視聴導線の最適化が十分に行えませんでした。VODとLIVEが分断されていたり、レッスン検索が直感的でなかったりと、ユーザ体験の向上に限界がありました。

OTTcloudsを採用した理由
店舗数・スタジオ数が増えても柔軟に拡張できる構造
OTTcloudsは、動画配信、CMS、会員管理、課金管理を統合した動画配信プラットフォームです。今回のプロジェクトでは、この基盤をフィットネス事業向けに特化してカスタマイズし、店舗やスタジオが増え続けても柔軟に対応できる構造を実現しました。
CMSで設定を完結できるため、
- スタジオ追加
- 新レッスン形式の導入
- 会員プランの変更
などが自由にでき、事業スピードを損なうことがありません。
LIVE本数の段階的増加を前提に設計された配信アーキテクチャ
既存は「月10回まで・手動起動」という制約がありましたが、OTTcloudsでは以下の点を大幅に改善しました。
- LIVE配信のON/OFFをCMS上で運営側が自分で操作できるように刷新
- 運用フローに外部ベンダーの介入が不要に
- 使用した分だけコストを支払う合理的な運用が可能に
- 月10回 → 数十回 → 一年後数百回 → 二年後数千回
と段階的にLIVE本数が増えても耐えられる安定した配信基盤を設計
こうして「事業の成長ペースに合わせて配信本数を増やしていける」仕組みが整いました。
会員・課金管理の柔軟性向上
RevenueCatと連携することで、サブスク・単品購入・チケット制・トライアルなどの複数の課金方式を柔軟に扱えるようになりました。新プランの企画やキャンペーンの展開が容易になり、マーケティング施策にも強く対応できます。
CMS・配信・アプリすべてを統合した運用基盤
動画アップロード、エンコード、配信スケジュール、レッスン管理、ユーザ管理、視聴ログなど、運用に必要な作業をCMS上に統合しました。情報の分散を防ぎ、運用効率を大幅に高めることができました。

提供したソリューション
全体アーキテクチャの構築
OTTcloudsを中心に、VOD配信・LIVE配信・CMS・会員管理・課金基盤・分析基盤・タブレットアプリを統合し、一貫したサービス体験を提供する構造を設計しました。
VOD配信
- 動画アップロード
- 自動エンコード(複数ビットレート)
- コンテンツの公開期間管理
- アーカイブ化したLIVE動画のVOD化
シリーズや難易度の分類は行わず、フィットネスサービスに必要な最低限の構造で、ユーザが目的の動画を見つけやすい導線を重視しました。
LIVE配信
- マルチスタジオ・マルチ拠点対応
- CMSからのLIVE ON/OFF操作
- レッスンスケジュールの設定
- LIVEアーカイブをVODとして再公開可能
過去動画の再利用を前提にすることで、コンテンツ価値を最大化できる設計にしました。
タブレットアプリ(キオスクモード)
専用BIKEと連動し、ユーザが迷わずレッスンを選べるUIを設計しました。VODとLIVEを同一体験として提供し、自然なレッスン選択が可能になっています。
会員・課金管理
RevenueCatにより、サブスク、単品、チケット制などの課金方式を柔軟に構築し、事業者の企画の自由度が向上しました。
分析・ログ管理
視聴ログ、利用傾向、レッスンの人気度などを分析でき、サービス改善に活用できる構造としました。著作権管理は必要最小限の情報に絞り、運用負荷を最適化しました。

導入効果
無駄で拡張困難なLIVE運用から脱却し、安定したコストレンジを実現
「月10回・高額・手動起動」という旧来の非効率的なモデルから完全に脱却し、
- 運用の自動化
- CMSで自由にON/OFF
- 段階的に本数を拡大できる構造
- 使用量に応じた合理的なコスト設計
という、成長に適したLIVE配信基盤を構築できました。
店舗・スタジオ拡大への俊敏な対応
スタジオ追加やレッスン形式の変更もCMSで柔軟に設定でき、事業のスケールスピードにシステム側が対応できるようになりました。
ユーザ体験の向上
タブレット・スマホ・PC すべてに対応した統一された視聴体験により、ユーザがどこからでもスムーズにレッスンに参加できる環境を実現しました。
まとめ
今回の事例は、オンラインフィットネスサービスが長期的に成長していくために必要な要素を、動画配信・課金・運用基盤・ユーザ体験のすべてにわたり再構築したプロジェクトです。
OTTcloudsは、
- 既存の動画配信サービスの限界を感じている
- スタジオ・店舗拡大に合わせた拡張性がほしい
- LIVEとVODを統合したい
- コストと運用の負荷を最適化したい
といった課題を持つフィットネス事業者にとって、強力な解決策となります。
オンラインレッスンの構築や刷新をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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